昨日はインドの細密画を見た。細密画って、名の通りすごくちっちゃくて細かい絵。描いた人の名前が明かされていないのは、描いた人より見る人のことを大切にする、という価値観があるから。かっこいい。インドの伝統的な美的感覚は、こんなふうに、かっこいいものばかりだった。リアルとファンタジーが混在した絵が多かったのは、リアリティよりも、本当に美しいものを表現することを重視するから。だから、美しい女性はみんな同じ顔で、絨毯や帯の柄は絶対にこちらを向き、美しく在った。
もちろん必ずしもそれが正しいとは思わないけど、今までなかった価値観で、目から鱗だった。神様が亀になったり、魚になったりするのも面白いし、幼少期はバターミルクを盗んで、お母さんに怒られて泣いちゃうのもすごく面白かった。大地を持ち上げるとか…。それをみんなが自然と受け入れているのはすごいし、すごく自由だと思った。
そうそう、インドには音楽を絵にして表すというのがあって、それらの絵を見ていたら、さくらももこの絵を思い出した。柄っぽいのに、生き生きしてて、絨毯みたいなのに、動き出しそう。影響受けているのだろうか。
